
この記事では、「早急」の読み方についてご紹介します。
先日、テレビを流し聞きしていた時のこと。
「さっきゅうに○○」
というフレーズが妙に耳に残って離れず...
「そういえば、早急って読み方が曖昧かも」
と思い、「早急」を題に記事を書きました。
なぜ読み方が変化したのか、興味のある方は続きを読んでみてください!
「早急」の意味と使い方を知ろう!

まずは、「早急」の言葉の意味と使い方。
親しい間柄で使うことはあまりない言葉ですが、目上の方との会話など、ビジネスシーンでは使う機会が多いかと思います。
具体的な意味を理解すれば、使い間違いを防ぐことができるかもしれません!
「早急」の意味と類語
「早急」には、
という意味があります。
....まぁ想像通りですね笑
言葉を分解すると「早」と「急」に分けられますが、どちらにも速やかに行動するなどの意味があります。
類義語は、
などなど。
類義語を見ても分かる通り、「早急」はかなり急いでいる場合に使います。
「早急」の例文から使い方を知ろう
「早急」は主に形容動詞として用います。
名詞とセットで使うなら、
「○○な」という形になることも。
早急を用いた例文として、
①三毛猫の生態について早急に調査する
②早急な対応が猫の命を救った
などが分かりやすいかと思います。
①では「調査」を後回しにせず、すぐに行うということを、②では「対応」の素早さを表わしていますよね。
さらに例えると、何かをインターネットで注文し、その商品が不良品だったとします。
お店とのメッセージのやり取りで、
①○○○~、対処致します
②○○○~、早急に対処致します
の2つの言い回しを比較すると、②の方が誠意や真剣さが伝わる気がしませんか?
このように、目上の方などに誠意を伝えたい場合にも使える言葉かなと思います。


「早急」の正しい読み方について知ろう

この記事の冒頭で、「早急」は「さっきゅう」とも「そうきゅう」とも読めると結論をお伝えいたしました。
ただ、本来は「さっきゅう」です。
ここからは、なぜ読み方が変化したのか迫りましょう。
本来「早急」は「さっきゅう」と読む
本来の「早急」の読みは「さっきゅう」。
「さっきゅう」と「そうきゅう」を比較すると、「早」の読み方が異なりますよね。
実は、この「早」の読み方の普及度の違いが「さっきゅう」離れの原因なんです。
「早」という字の読み方を辞書で調べると、
・ソウ
・サッ
【訓読み】
・はやい
・はやまる
・さ
となっています。
普段よく使う「早(ソウ・サッ)」が付く単語を確認してみると、
「早朝(ソウチョウ)」、「早退(ソウタイ)」、「早々(ソウソウ)」
「早速(サッソク)」
と、ほとんど「ソウ」読みなんですよね。
これによって、
"「早」は「ソウ」と読む"
が広く浸透し、「早急」を「ソウキュウ」と読み間違う人が続出したわけです。
現在は「早急」を「そうきゅう」と読んでも良い
読み間違いから生まれた「そうきゅう」。
しかし、現在は「早」を「そうきゅう」と読んでも間違いではないようです。
このように時代の流れによって読み方が変わり、広く定着したものを
「慣用読み」と言います。
「早急」以外には、
・依存(イソン/イゾン)
・寄贈(キソウ/キゾウ)
・貼布(チョウフ/テンプ)
などなど。
調べてみると、これ以外にも結構な数の言葉が慣用読みでした。
時代の流れを汲んで、辞書の記載も変化しているようです。
むしろ、学校で元々の読み方を習った記憶がない...
(単純に忘れているだけ?)


「早急」は「さっきゅう」と読んだ方が間違いない!

「早急」の読み方などをご紹介しました。
現在では「そうきゅう」でも間違いではないとされていますが、本来の読み方「さっきゅう」を使っておいた方が間違いないです。
時代の移り変わりによって読み方が変わるなんて、ロマンがあるというか、何というか...
日本語って昔ながらの堅苦しいものだと思っていましたが、時代の流れを柔軟に取り入れているものなんですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!